外遊帳 2009 夏

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9月27日(日) キノコな日々

キノコを採りに色々とうろついた。
ラクヨウがいくらでも生えそうな素晴らしいカラマツ林を見つけたけど、そんなところは競争率が激しいようで、林床にはキノコを抜き取ったらしき痕がたくさんついていた。


森の中を野犬?が走り回っていて、ちょっと怖かった。

それでも、ラクヨウとボリボリとムキタケを採って帰った。
ボリボリと豚肉の細切りの煮つけが旨かった。
例によって、妻は私のキノコ鑑定を信じていないらしく口をつけなかった。
娘たちにも食べさせたくなかったに違いないが、こっそり食わしてやった。ふんっ。
今日現在(10月5日)、誰も死亡していないので、食べられるキノコだったに違いない。

写真はこのところのキノコな日々で見つけたキノコたち。

どれが毒で、どれが食えるのやら・・・。


こうやって撮ると、なんてことないキノコも絵になります。


9月20日(日) 湖へ

ボクが元気ないという噂を聞きつけて、キンゾーさんが「遊んでやるよ」と電話をくれた。
で、キンゾーさんとまつさんと管内の湖に釣りに行った。釣り始めたのは午後になっていたと思う。


3人で3艇の舟を出した。カヤック、ゴムボート、エレキ付きカヤックの3艇だ。

岸際にブラウントラウトがついていて、スピナーを投げると30cm以下の魚がすぐにヒットするが、大きいのは全く出ない。スピナー以外に変えるととたんに出が悪くなるので、小さいのしかいないのだなあと思いつつ、釣り続けた。


キンゾーさんは優雅にエレキ付きカヤックでトローリング。巨大魚をバラシてしまったそうだ。


まつさんは、いつものスピナーで、子ブラを大量に苛めていた。普段の生活で溜まっているものがあるのだろう。


今日釣れた魚は、ブラウンもニジマスも殆どこんなサイズだった。

釣り終える1時間前くらいから、とあるルアーに変えた途端、大きいのが出始めて面白い釣りができた。
襲いかかる大型(といっても、50cmはないように見えたが)のブラウンを一度もキャッチできなかったが、スピナーや他のルアーを投げて全く反応しなかったポイントから出てくるのが驚きだった。
全く新しい遊びに思えたのが収穫。


9月19日(土) ナキウサギ

何をやっても面白くない。
山に行けば癒されるかと、ナキウサギに会いに行った。



山は紅葉が始まっていた


下界は雲の下だけれど、山の上は晴れていた


美味しそうに草を食べていた。

午前中、何匹かのナキウサギを撮影し、午後はラクヨウを取った。
なぜか夜、まつさんがやってきて、飯を食べていった。
なぜか彼は、丸ごと一匹の塩鮭(なぜこの時期塩鮭?)とイカを丸ごと何杯かと、サバを一尾スーパーで買ってからやってきた。
「普段丸ごと一匹魚を買うことなどないので、まあきち亭に持ち込めば、なんか旨いものを作ってくれると思って」とか言っていたけれど、すでに新鮮なサンマを大量に買ってあり、料理に取りかかっていたので、このお土産は有難迷惑だ。
それでも、なんもしないのは悪いので、サバだけ捌いて味噌煮を作った。
アキアジなど、冷蔵庫にも冷凍庫にも入る隙間がないので、本当に困ったものだ。
ただ、次の日から数日は、彼の買ってきてくれたもので夕飯をまかなえたので、かろうじて感謝しておこう。


サンマを3枚に下し、小葱、茗荷、大葉などを大量にのせる。最高に旨い。


9月6日(日) 誰かボクを救ってください。

土曜日に妻の実家で上の娘の誕生会をした。
今年の誕生日プレゼントは一輪車だ。
乗れるようになったら、買ってあげると約束していた。
「乗れようになった」とは言っていたものの、2,3mぐらいのものだろうと思っていが、予想に反して自在に乗りこなしていて感心した。娘にとっては初めて親より上手なことができたので、とても得意げであった。





日曜日昼前に、娘業務から解放され、釣りに向かった。
2週間前の知床ダメージは未だ回復しておらず、釣りへの意欲もたいして沸いてはいなかったのだが、このままダラダラしていても、精神衛生上よくないだろう。

どこに行こうか迷った末、この間、まつさんとニジマスを釣った川の上流に入った。
入って30分ほどで、30cmくらいのニジマスが3匹釣れた。どうやら、状況はいいようだ。



結局、3時間ほど釣って、15匹くらいのニジマスを釣った。
大きいのが出そうだなあと思ったが、どれもこれも30cm前後と似たようなサイズだった。それでも釣果としては、まんざらでもなかった。30cmのニジマスはそこそこひくからね。

でも、実は釣りとしては最悪だったのだ。

今日の敵は「蚊」だ。

川に入って、しばらくは、それほど気にならなかったが、釣りを続けるにつれ、蚊がどんどん増えてきた。暑かったので、半袖だったのがなおいけなかった。
常時、10匹ほどが私の周りを飛び続け、隙あらば体にとまった。
蚊の猛攻は止むことなく、腕や首筋、顔などをひっきりなしに刺し続けた。

虫よけスプレーは、全く効かなかった。
途中で、気が狂いそうになった私は、10分に一度虫よけを腕や顔に振りかけたが、かけているその最中にも腕にとまり血を吸うというくらいだから、どうにもならない。

良さそうなポイントは連続し、そういう場所からは期待通りに魚が出たのだが、集中することができず、とうとう諦めて撤収した。
川からあがり、車に戻る間にも蚊の大群は私を襲い、Tシャツの上からも刺しまくった。
車に逃げ込んだら、車の中に20匹ほどの蚊が飛び込んできた。

家に帰って鏡を見ると、高校球児のニキビ面ぐらい顔がでこぼこしていた。
一番ひどかったのが、背中だった。肩甲骨のあたりは何か所刺されているのか数えることもできないほどであった。
記念に妻に写真を撮ってもらった。見たい方は下に写真を載せた。気持ち悪いので、見たくない人はここまでにしておくといい。















小さい痕も全て蚊によるものだ。

上半身裸になって、妻に薬を塗ってもらっていたら、下の娘が、「おなたぶよぶよ」と言って、私の腹の贅肉をつまんだ。2歳になったばかりの娘は、「かきくけこ」は「たちつてと」、「がぎぐげご」は「だじづでど」という発音なのだ。それで、「違うでしょ、おなかムッキムキでしょ!」と言ったら、
「おなた、ムッチムチ」
と言った。
そうだった・・・。「かきくけこ」は言えないのであった・・・。


8月23日(日) ある〜ひ♪ しれとっこへっ♪

先週のお友達の釣行が羨ましくて羨ましくて、次の日には知床リベンジを決めた。キンゾーさんをダメモトで誘ってみたら、「行きたい」という意外な返事。

土曜日、苫小牧で仕事のあったキンゾーさんが家に来たのは21時過ぎ。仕事が長引けば、迎えに来られないという連絡を受けていたので、安心した。魚は沸いているに違いないので、これで楽しい釣りは約束された。出発前に家の前に迎えに来てくれているキンゾーさんに娘がこう言った。
「キンゾーさん、パパが釣れなかったら、1匹あげてね。」
不吉だ。

時間前に現場に無事到着し、時間通りに舟は出航した。AM3:30。一睡もしていないが、興奮して眠さは全くない。魚はきっといる。人はお盆のころよりなお多いが、先端まで行けば、それほど窮屈ではないだろう。ところで、乗り合わした人数は、その船の最大積載人員を軽く超えていたけど、それっていいのだろうか。

雨風波なく、絶好の条件の中、釣り場に着くと、真っ先に岩場まで歩き一等地を確保。まだ誰も投げていない間に、最初の一尾を釣りあげた。2投目であった。思えば先週も誰も上げいていない間の2投目だった。釣り用の包丁を忘れたことに気が付き、急遽コンビニで購入したカッターで血抜きをし、ふらしに入れた。隣でキンゾーさんもすぐに釣りあげた。聞くと1投目だという。それもそのはず、鱒の気配は濃厚で、もじりや背びれがあちこちで見えるのだ。
思えば、何度も瀬渡しで知床半島の先端へ渡り、毎回、夢のような釣りを期待してはいたが、一度もパラダイスには遭遇したことがなく、友達の釣果を羨ましく、いや、正確には恨めしく思っていた。
「やっと、俺にも順番がまわってきたぜ!」と、そんなことを考え始めた矢先、我々の釣り場から数100メートル離れた場所―上陸したワンドあたり―から

パンッ パパパパパンッパンッ

と爆竹の轟音。

誰かが熊よけに爆竹をならしたなと、そちらに目をやると、我々が乗ってきた舟の目の前に熊がおり、船頭さんが熊を追いやろうとしてならした爆竹だということがわかった。

あらま。と思ったが、まだ数100mの距離があったし、きっとあのまま山に逃げ込んでいくのだろうなと思った我々は、別に焦りもせず釣りを続けていたが、ほかの釣り人が次々と舟に乗りこみ、こちらにやってくるので、「ああ、これはきっと場所を移動するということなのだな」と少しがっかりして、ふらしに入れてある魚を持って、移動準備にかかろうかと思った瞬間、目の前に熊がいた。

その距離わずか5m

キンゾーさんは、すかさず熊よけスプレーを用意したが、恐れはあまり感じなかった。熊は我々にほとんど興味がないように見えたからだ。彼は我々に怯えてもいなかったし、威嚇もしていなかった。

「魚を捨てろー!」という声に、岩場にふらしごと魚を投げ捨て、岩場に接岸してくれた舟に、竿だけもって避難し、熊の動向をみんなで見守った。
熊はキンゾーさんのスカリを見つけ、海から引き揚げた。ロープで固定してあったスカリを引っ張り場所を移動しようとしていたが、ロープが切れないのでその場所でマスを食べ始めた。そのスカリは、キンゾーさんがこの日のために新しく買ったものだ。


キンゾーさんのスカリをひっぱる熊五郎


朝の一番釣れる時間帯だったので、同船した方々も場所移動するならば早い方がいいと思って、あせっていたのだろうが、まだ、私の荷物と予備の竿が岩場におきっぱなしになっているので、それを回収してからでないと移動できない。悪いなあと思ったが、熊が現れた時、荷物は熊側にあったので、取ってくることができなかったのだ。
その後熊は私の魚も見つけて食べ、他にも餌がないかとその場を離れずウロウロしていた。

私の荷物は、海に近い岩の上に置いてあった。
海に向かって傾斜のついている岩だったので、熊がいたずらをすれば、すぐに海に落ちてしまう位置にあった。
一番の問題は、その中に一眼レフカメラと、ちょっと高価なレンズ(いずれも今年買ったもの)が入っていることだった。カバンは防水バッグだが、口を閉めていないので意味がない。

何度かバッグ付近を熊が行き来し、その度に肝を冷やしたが、ついに、熊が私のバッグを見つけ、臭いをかいだ。食べ物は入っていないが、前回も釣りに持って行っているので、魚の臭いは多少するはずだ。もうだめかっと思ったが、熊は鼻を近づけ臭いをかぐと、プイっとその場所を離れた。


あの黒いカバンの中にあるカメラとレンズがあれば、もっといい写真がとれたのになあ。

その後、熊が2,30m離れた瞬間を狙って、急いで荷物を回収し、場所を移動した。

移動した場所には、すでに釣り人がたくさんいた。釣り人たちはすでにまったりムードで、あまり釣れていないことが一目でわかった。釣り人の群れから離れて、海に向かって右側の岩場で竿を振った。

もうたくさん釣るという夢はあきらめていたが、なんとか数匹は持ち帰ろうとルアーを引いてくると、あたりがあり、鱒が釣れた。ほんの少し色がつき始めているが、まだまだきれいな魚であった。

その場所にまわってくるきれいな魚を釣り上げようとその後も粘ったが、その後には全く釣れなかった。高い足場から凪いでいる海を見ると、海中が手に取るように見えるが、一度も魚がそこに入ってくるのは見えなかった。いつもなら、何度かは魚が見えるものなのだが、この日は0であった。


この日釣れた魚としては、最も光った魚だった。

結局この日、移動先でで釣れた魚は、その1本だけだった。色々と場所を移動し、状況を見て回ったが、新しい群れが全くいないのだ。古い魚は無数にいる。左の岩場にびっしり人がいたが、その目の前には居つきの魚がびっしりいた。しかし、ひっかけたり、浮ルアーでだましだまし釣りあげている魚のほぼ全ては真っ黒であった。キンゾーさんも2本釣ったというが、あまりの汚さにリリースしたそうだ。


ガヤが数匹釣れた。あまりの状況にキープしている釣り人もいた。


国後が見える。穏やかな海況だ。これで魚がいればなあ。


それでも、せめてあと1本と時間まで粘った。迎えの舟が見えた時、釣りを止めたが、その時には体も心もボロボロであった。

最初のポイントで熊が来なければ、夢のような釣りだったに違いないのだ。何年も通ってやっと出会ったチャンスだったのだ。いや、熊が出たって、移動した場所でそこそこの釣りができればそれでも良かった。「熊に接近遭遇した」といういうことそれ自体がなかなか得難い体験なのだから。

いや、それでも1本はお土産がある。冷凍保存して長く楽しんだり、近所に配ったり、マスコの醤油漬けを飽きるほど食べることはできなくなったけど、今晩家族と楽しむ魚はある。いいじゃないか。毎年飽きるほど食べている。たまにはそういう年があったっていいさ。と、気持ちを切り替え、川で冷やしてある鱒を取りに行った。



そしたらね。
ないのよ、魚が。
どこにもないのよ。

石で流れのゆるいところに囲いを作って入れておいたので流されたりは絶対しないとおもうのね。
付近で小学生が魚をじいちゃんの指導のもと捌いているの。
「ここにあった魚知りませんか」
って言ったら、お父さんらしき人が、ギクッて顔をして息子の方を見たんだよ。
息子は、
「いや、ボクはそこのはとってない
って答えたの。
じいちゃんはじいちゃんで、
「この子は熊の捨てた魚しか拾ってきてない
って弁護しているの。
ボクは「そうですか。じゃあ、誰か先に帰った人が持って行ってしまったんですね」って、やっとの思いで言ったよ。ええ、頑張って言ったさ。だってしょうがないじゃない。たかが鱒一匹だし。証拠もないし。言えますか、あなたなら

『ちょっとクーラーに入った魚を見せてください。魚を見ればわかりますから。手でエラをちぎっているので見たらわかります。色もそこらへんで釣れている黒ずんだ奴じゃなくて銀ぴかだからわかります。さあ、早くクーラーボックスあけて下さい。私の大切な魚なのです。娘に持って帰らなくてはいけないんです。今日の獲物はそれ一匹しかいないんです。それ、見せてみろ!はよせんかい!なんなら、出るとこでようやないけ!』

なんて言えませんよ。僕は大人ですから。たかが鱒一匹ですから。シーズンには一尾500円の魚ですから。いや、それでも今日たった一つ持って帰れる獲物だったんですけどね。傷つき疲れた一日を、「でも、まだ一匹あるからがまんしよう」となんとか自分をなぐさめようと取りにもどった魚だったんですけどね。熊に取られたのはまあいいよ。仕方がない。けどね。まさか人にまで取られるとは思いませんでしたよ。いや、「ほんに恐ろしいのは熊なんかじゃね。人の心の闇じゃ。」って気分ですよ。

まあ、という感じで、1週間たった今でも、思い出すと文章まで錯乱してしまう辛い旅であった。
ただ、相泊まで知床の絶景を見ながら、その日一日を思い出していたら、舟の上でふと笑い出してしまった。なんだか、あんまり、ふんだりけったりで可笑しくなってしまったのだ。ヒドすぎて笑ってしまうなんて、もうしたくないなあと思う。

私はその家族が、釣れた魚を持って行ったのではないかと今でも思っているけれど、私の勘違いで持っていったのは他の釣り人だったのかもしれない。ただ、現場で魚を捌くという行為は止めてほしい。いや、本来ならば、じいちゃんも、父さんも、そこで魚を捌いたらなぜダメなのか、子どもに教えなければいけない立場だろうとも思う。その時、じいちゃんは魚の捌き方を得意そうに小学生に教えていた。
「じいちゃん。あんたが教えるべきことは、あの場合魚の捌き方じゃあなかったよ。長く生きてるんだから、そのぐらいわからないと。」

今回、岬の先端で出会った熊は、人馴れしており、明らかに釣り人の魚を狙っていた。船頭さんが言うには、そういう熊は他にも何頭かいるそうで、最近は毎日各釣り場に現れているそうだ。いつか事故があるかもしれない。環境にも不自然な影響を与えている。それは、現地で魚を捌くことだけでなく、あそこで釣りをするというそれ自体の是非も考えさせられる。魚を捌いていた人も、そこで釣りをしている私も、別の人から見れば50歩100歩なのかもしれない。
あの場所へ釣り人が入ることができるのも、もう長くは続かないかもしれないなあとも思う。
色々なことを考えさせられた釣行であった。


8月15日(土) 知床へ

前日に羅臼に入り、いつもの民宿に入った。
この民宿に泊るのも3回目だが、毎回飲み過ぎて次の日酒臭い息を吐きつつ舟に乗る。これも含めて私の恒例行事になりつつある。
今回は民宿に泊まっている人が少なかったおかげで、女将とゆっくりと話をすることができて楽しかった。女将も楽しそうで、ビールをおごりだと2本も出してくれるし、マスの筋子やホッケの煮つけをサービスで出してくれるものだから、胃袋はパンパンだ。


我々は、この宿の温泉が大好きだ。

今回は初めて行く、ポイントに渡してもらった。岬の先端だ。
だいたい10数名がそこでおり、各々場所につき釣りを始めた。初めて2投目でさっそく魚がかかり、無事取り込むことができた。60を少し超えるくらいの大型のメスで、鱗が剥げるくらいの新しい魚だった。

その後もあたりやヒットがしばらく続き、いくらでも釣れるかなあと思ったのも束の間で、わずか30分ほどでフィーバーは終わってしまった。


ポイントを探して歩くと、熊の足跡があちこちにあった。


私が取りこめた魚は4本だけ、一緒にいったYさんは0本という結果は、夢のような釣りを夢見ていた私たちにとっては、つらい現実であった。

ロケーションは最高であったし、ヒットした魚はこの時期らしく元気いっぱいだった。ヒットしてからばらした魚は5本以上あっただろう。きちんとすべて取りこめていれば10本以上は釣れたと思う。腕の未熟さも当然あるが、仕方のないバラシも多かった。足場が悪かったり、すぐ近くに人が何人もいたことで、無理して寄せなければいけないという状況があったのだ。この時期のカラフトマスは口の周りが柔らかく、口の上か下にかかればいいのだが、横にかかった場合、無理に寄せると口切れをしてしまう。ドラグを緩めに設定し、弱らせてから取り込めばキャッチ率は上がるのだが、、それも周りに人が多い場合は難しい。結果、途中3連続ばらしということまでしてしまった。

前日に泊まった宿で、「釣れなったら、魚あげるから寄ってきな」という女将さんの言葉に
「縁起でもないことを言うな」と威勢良く答えたのだけれどなあ・・・。



塩で少し締めてから焼いたカラフトマス。骨の周りはいつもの通り、この間乾かした赤紫蘇と一緒に混ぜてフリカケにした。


羅臼道の駅で買ったカブトエビと、前日築港で釣ったマガレイの塩焼き。


ロケーションは最高であった。

朝から小雨が降ったり、向かい風や波に悩まされた釣りであったが、この時期ならではの引きを味わえてそれなりには満足した。しかし、事前に知床入りしていたこの方この方の垂涎の情報がねえ。
来週、もう一度行くしかないね。

8月13日(木) 明後日のために

十勝は雨。釣り休暇の締めくくりを飾る15日の知床遠征の準備をするには良い天気だ。
ルアーを買い足しに行ったり、シングルフックを巻いたりしながら1日ダラダラと過ごした。


左側の「のどごし生」を呑みつつ、右側の「のどごし生」にトリプルフックを入れる。


妻と娘は妻方の実家の面々と墓参りに行くというが、私は参加しなかった。まつさんにバチがあたると言われたけれど、ボクはそんなのは迷信だと思っている。

自分ひとりだと昼飯も適当だ。
フライパンにお湯を沸かし、そこに冷蔵庫のあり合わせのものと、顆粒出汁、醤油、あらびきガーリック、ジンジャーパウダーなど適当に投入し、最後に自家製梅をほぐして入れれば、お手軽和風パスタの出来上がりだ。


所要時間15分以内というお手軽さながら、味は結構なもの。今度誰かに食べさせてみよう。

今日から知床で釣りをしているHiroshiさんのブログを見ると、羨ましくて死にそうになるくらいの記事が書いてあった。魚がいるという情報はありがたいが、正直見なければ良かったと言うほどの記事だ。私が舟で知床の先端にわたるようになってから何年も夢見ていた状況なのだ。逆に言えば、そういう状況を味わいたくて、舟を使うようになったのでもある。
明後日わたる人たち、集団で食中毒にでもならないかな。なんて考えているボクにはバチがあたりそうだけど、ボクはそれも迷信だと思っているので気にしない。

明日、9時出発。ウトロで夕方カラフトマスを狙うか、羅臼でカラフトマスを狙うか、それともカレイを狙うか、それともどっかの旅館で早々に呑み始めるか。それは行ってみて気分で決めよう。

8月12日(水) アメマス釣り

のんびりと起きてしたくをし、まつさんと海へ向かった。海に着いた時刻は10時過ぎ、思ったよりも台風の影響はなさそうで、波は少しあるが水の色は悪くない。

期待を込めてルアーを何度も遠投したが、40cm弱のアメマスが1尾ヒットした以外は、あたりが数回あるのみ。5時間ぐらいやったのにそれだけかよ。

海にいないのなら川にいるはずだと帰りに川を覘くと、淵でギラっと光る魚の腹。
これはやるしかないと、1時間ほどやり、細流のボサ下からなんとか1匹だけ引きずり出した。
遡上したての魚らしく、良く引いたし、魚体のコンディションも抜群であった。ミノーに襲いかかる速さも、丸呑みにする食いっぷりも遡上直後のソレであり、1尾で十分に今日の釣りを満足することができた。欲を言えば、朝から海でなく、川へ入っていればなあと少し悔やまれる。


50cmぐらいのアメマス。ミノーをがっぷりとくわえている。


8月11日(火) ニジマス釣り


天気の良い日が続いたので、やっと今年の梅干も干すことができた。今年も上出来!

1週間丸ごと釣り計画2回目は、まつさんとのニジマス釣りだ。いつもの川が増水と濁りで釣りにならなかったため、まつさんに初めて行く河川を案内してもらった。チビニジがたくさん飛びだして楽しい川だった。


キンゾーさんにお借りしている、ABU505で初めて釣りをした。


サイズは大きくても25cm止まりだったが、楽しい釣りであった。


ダブルヒットもしばしば。私のルアーは懐かしのクリックホッパー。まつさんのはホームセンターだか、100均だかのイカサマミノー。


川から上がると、ウエーダーの中に水が1リットルほどたまっていた。補修に補修を重ねて、補修していないところの方が少ないくらいのぼろぼろウエーダーだったのだが、今回いよいよそのウエーダーを諦めて、新しいのを買うことにした。地元の釣り具屋で安売りしているという情報をまつさんに貰ったからだ。

定価37000円ぐらい。通常販売価格30000円ぐらいのウエーダーを15000円で購入。それを履きたくて、私の家に近い川に移動して、夕方1時間強竿を振った。
うっすらと濁るベストの水の色で、久しぶりに川で40UPのニジマスのファイトを楽しんだ。
水の漏らないウエーダーがこんなに快適だとは思わなかった。もう、何年も浸水ウエーダーしか履いたことがなかったから。


43cmのきれいなニジマス!さあ、帰って焼肉だあ!

8月10日(月) 約束しちゃったからなあ。

魔性の女を連れて川に行った。釣りに行こうと思っていたけれど、暑くなると天気予報で言っていたから、この機会を逃しちゃまずいと思ったのだ。
けれど、最近の天気予報は外れてばかりだ。暑いと言ったら寒くて、寒いと言ったら暑い。週間天気予報が当てにならないことは前から思っていたけれど、次の日の天気予報だって当てにならない。夜と翌朝では全く違っているからね。まあ、それだけ不安定な気象状況なのでしょう。


行きにコンビニでおやつを一つだけ買ってよいと言ったら、これを選んだ。ウチの娘って・・・。

魔性の女と川に着いたのが11時。川から出たのが17時。途中飯を食ったりして休憩をはさんだけれど、寒かったなあ。帯広は28度ぐらいまで上がったらしいけど、ここは25度くらいだった。それでも魔性の女と何回川を流れて遊んだことか。昨年まではライフジャケットを着てただ流されるだけの「おぼれごっこ」だったけれど、今年はホームセンターで1500円で買ったマスクとシュノーケルを使ったので、とても楽しそうだった。水はとても澄んでおり、そのまま流されていくとまるで空を飛んでいるようだ。突然現れる2m以上ある淵の上空を飛ぶとき、娘は「ふごいふごい(すごいすごい)!!」とシュノーケルをくわえたまま水の中で叫んだ。

テトラポットの下に大ウグイの巣を見つけ、こっそりと観察していたら、その奥から巨大なオスのカラフトマスが現れて我々に向かって泳いできた。またもや娘は「ふごい!」を連発していた。水から上がったら、「食べられるかと思った。すごい牙が生えていたよ」と言った。よく見ているね。川に上がってくると歯がむき出しになるんだよと教えてあげた。


もう、おぼれごっこじゃないね。立派にシュノーケリングだな。

昼飯時に、「便所に行ってくる」と娘に伝えると小さい声で「川の中ですればいいっしょ」と囁いた。
川の中で小便をしてもよいと去年か一昨年に教えていたのだ。「どうせ、魚たちはおしっこしまくっているんだからいいんだ」と教えたら、「えーっうちらそんな中泳いでいるのー!?」と笑っていた。
けど、陸に上がってくつろいでいる最中に、わざわざ川に入ってしゃがんだら怪しいよな。
そんな娘は、その後、私の背中に乗りながら流されている時に「おしっこしちゃった」と言った。
「おいっ!ふざけんな!やめろって!」と私がウロタエて叫んだら、「冗談だって。へへ」と笑っていたけれど、あの笑いは間違いなく、本当にしたな。


上流から娘が流されてきた。


こんな恰好で・・・。


太平洋まで行ってしまえばいいのに。

ルスツの時の記事に万年さんが掲示板で「子どもは自分が楽しくて、親は楽しくないことを察知する」と書いていたけれど、それは本当だな。今回の川遊びはずっと娘は楽しそうだったし、帰りの車の中でも何度も「楽しかった」と言っていた。そして、そう考えるとルスツは娘に悪いことをしたなと思った。そういうつもりはなかったのだけれど、思い起こせば「まだ乗るの?」「それはさっきも乗ったじゃない」などと言うことをたくさん言った気がする。大人だって一緒に遊びに行った人が楽しそうなのとそうじゃないのでは気分が変わってくるものね。まあ、だからと言って、楽しくもないのに楽しい楽しいということは私にはできないだろうけど。

8月9日(日) ここから私の本当の夏休みが始まる。

この日から一週間は私が私のためだけに使える黄金の一週間だ。
そのために、これまでの色々な・・・。おっと、これ以上は書くのを止めておこう。

第一弾はヤマメだ。キンぞーさんと二人で地元の渓流へ行った。
行きの車で、前日Hiroshiさんと呑んでいたという話をしたら、キンぞーさんが「俺もHiroshiさんと飲みたいなあ」と言った。あんまり奇遇でびっくりした。
なぜなら、前日Hiroshiさんも「キンゾーさんと飲んでみたいな」と言っていたからだ。
そして、これまで私は何度も二人とご一緒しているけれど、キンゾーさんがHiroshiさんと飲みたいと言ったのも、Hiroshiさんがキンゾーさんと飲みたいと言ったのも、今回が初めてなのだ。
偶然というか、タイミングなのだなあ物事は。
きっと実現するね。お酒の好きな私が橋渡しすればすぐな気がする。


こんな川で、こんなヤマメが釣れる

午前中で50匹ほど釣れた。家族が食べる分には十分すぎる釣果だ。
川は美しく、身も心も完全にリフレッシュされた。
途中、一人で「最高!最高!」とニヤニヤしながらつぶやいていた。
淵には、サクラマスやアメマスが入っていた。


ルアーでもやってみたけれど、こんなサイズが数匹釣れただけ。


サカハチチョウが私にまとわりついてきた。時計にとまって動いても顔を近づけても逃げない。

帰ったら、さっそく塩焼きとてんぷらにして食べた。今回のヒットはヤマベの白子のてんぷら。一口サイズでいける!それと、道の駅で買ったシイタケも上物だったな。






8月某日 10年間の感謝を込めて

妻は最高の女性だと、ことあるごとに色々な人に喋りまくっているぼくですけど、本心からそう思っています。本当です。決してうそじゃありません。

で、10年目の結婚記念日が先日ありました。
まあきち家では、毎年結婚記念日には大々的にイベントをとり行うことを常としていまして・・・というのは当然ありえなく、去年は釣りをしていたし、数年前は一人でカナダに行って遊んでいたのであります。

今年こそは普段の妻への愛と感謝の気持ちを形に表そうと、随分前から、色々と考えており、それをこの日実行に移すわけですが、恥ずかしいので色々と省略し、一部だけ紹介させていただこうと思います。家族ネタばかりで、釣りはどうしたという方もいらっしゃるかとは思いますが、そこはそれ、これはこれってことでお願い致したい所存であるわけです。

晩御飯にタンシチューを作りました。以前から作りたかった料理なのですが、牛タン1本などスーパーには売っていないし、値段もべらぼうに高いので機会がありませんでした。
今回は奮発して、和牛のタンをまつさんのお友達のお肉屋さんから買ってきました。


焼き色をつけたら、ポートワインと赤ワインで煮込みます。時間がないので圧力鍋で勝負!


今回使ったワイン。ポートワインは1本丸ごと使います。赤ワインはなるべく重いものがいいそうです。今回はチリ産のワイン。



ドミグラスソース(市販品)やら八丁味噌やらを色々入れてさらに煮込みます。


1999年に結婚祝いとして貰ったワイングラスで乾杯しました。娘は野の花を摘んできてくれました。


生クリーム(賞味期限切れなのは妻に内緒だ)をかけて完成!


付け合わせは人参とフェットチーネ。サラダとオニオンスープ、トーストしたフランスパンも添え、一応コースらしく順番に食卓にならべました。

自分でもびっくりの美味しさに仕上がりました。レストランでもなかなか食べられない味だと自画自賛。牛タンも美味しかったですけれど、ソースがたまらない味にしあがりました。フランスパンにつけてもいいし、パスタにからめてもいいですし、白いご飯にかけても美味しかったです。



デパートにスイートテンダイヤモンドを買いに行ったら、ボクのお小遣いでは買えませんでした。それで、ティーカップを妻と二人で選んで買いました。それでも家にとっては高価な買い物です。とても気に入っています。大事に使おうと思います。

さて、これで釣りにいけるな(本音)。

8月某日 娘の中に、魔性の女を見た。


こんなのに今年も出場した。

職場の皆さんとチームを組んで出場したのだが、まあつまらなくはないけれど、「付き合い的遊び」だ。来年の開催は危ぶまれているそうで、なくなったらそれはそれでちょっと寂しいけれど、来年開催しても私は参加しないだろう。

で、それから帰ってきたらすぐに娘と恒例のキャンプに行く予定になっていたので、ママチャリレースに仮眠所として貸し出していた私のテントは干しもせず車に積みっぱなしにしていた。
けれども、結局キャンプには行かず、こんなところに行った。



北海道へ来て15年になるが、ルスツの遊園地に行ったのは初めてだ。当然娘たちも初めてで、それはもう猛然と楽しんでいたけれど、連れて行った私は心身ともに疲労困憊の2日間となった。


キャンプに行く予定になっていた日は数日前まで気温が低くて雨模様だという予報だった。
場所はいつもと同じ、歴舟川のキャンプ場だ。例年と同じく川で流されて遊ぼうという計画に、低温と雨という予報は最悪だ。さらに、今年は下の子も連れていくということになっていたから、あまり悪条件は好ましくない。
そこで、妻と相談し、家族4人でルスツに行くことにしたのだ。
最初この話を娘に切り出した時、
「雨ならしかたないね。ねえ、パパ、じゃあ冬休みにはキャンプに行けるの?」
などと可愛いこと言うので、ちょっとせつなくなったが、
遊園地のHPを見せると、娘の態度はコロッと「パパ!キャンプより楽しみになってきた!!」
というので、違った意味で、ちょっとせつなくなった。

そのせつなさは、きっとある種の喪失感なのだろう。

去年、一昨年といった夏のキャンプは、我々父娘としては年に1度だけの二人の水入らずのイベントである。それが我々のかけがえのない時間であったことを、娘が無邪気に遊園地行きを喜んでいる姿を見てはじめて認識した。いや、かけがえがないと思っていたのは、私だけだったのかもしれない。
遊園地に行く朝の天気予報では、十勝はこの夏一番の晴天と高温だということに変わっていた。その予報がまた少し私を落ち込ませた。

2日間思う存分に楽しんだ娘は、帰る予定の時間になっても、あと一回だけ、あと一回だけとせがみ、やっと帰ることを(無理やり)納得させた時には、本当に私は疲れ切っていた。

帰り道、助手席に座る妻にそんな喪失感について話をした。きっと妻は私の気持ちにうすうす気づいていたのだろう。特段何も言わなかったが、話にじっと耳を傾けてくれた。
娘は、後部座席で疲れ切り、満足しきってぐっすり寝ている。
それはそうだろう。初日から、一時の休憩すら惜しんで、乗り物だ、プールだ、花火だ、買い物だとはしゃいでいたのだから。
その顔をミラー越しに見ていると「ああ、けれど、この子は本当に楽しかったのだな。これはこれで良かったのかもしれないな。」とやさしい気持ちになった。



次の日の夕飯どき、娘がぽつりとこんなことを言った。


「ねえ。パパ。○○(自分の名前)ね。雨だったから仕方ないし、ルスツもすごおく楽しかったんだけど、○○にとっては、キャンプの方が楽しいと思う。」

私は驚いて娘に「ママに、なんか言われたのかい?」と問い返した。娘が本心からそんなことを思うはずがないので、妻が何か娘に吹き込んだんじゃないだろうかと思ったのだ。
しかし、娘は何のこと?と首を振っている。

私は嬉しくて、とっさに「よし、キャンプは無理だと思うけど、いい天気の日に川遊びに行こう!」と言っていた。娘は「やったー!」と喜んだ。

娘の言葉は素直な気持ちかもしれないが、私は今でも半分は娘が打算的にこの言葉を言ったのではないかと思っている。こう言えば父親は喜び、キャンプにも行けるのではないかという打算だ。
しかし、私は「なんかさみしいなあ」と認識している自分自身に驚いているくらいだから、「キャンプに行けなくて残念だ」などと娘に言うはずもないし、私がそんな感情を抱いていることなど娘は知るはずもない。
そんな中、父親に川遊びの約束をさせてしまった娘は末恐ろしい。計算しているとすると(計算ではなく、何か無意識的なカンのようなものであっても)、彼女は魔性の女になる素質があるなあなとど思うのであった。


ループザループ。娘は3回も乗っていた。


大恐竜展と言っていたけど、ショボかった。



7月29日(水) 父上様が帰ったことを記念しての釣行だ。

まあそんなわけで、実父とのコミュニケーションによる疲れを取るというか、傷を癒すというか、のために、釣りに行ってきた。砂浜での海あめ釣りだ。

朝5時半ごろ釣り場に着いた。濁りはあるが思っていたほどではない。
帰ってきた釣り人に話を聞くと、ポツポツ出ているという。

期待を込めてミノーを投げ込みつつ、場所を移動していくと30分後にやっと魚からのコンタクトがあった。
あたりがあってすぐに走ったその魚は、大きかったが、鰭へのスレがかりだった。
その後、午前中で5本の釣果。1時間に1本ペースだから渋いと言えば渋いけれど、大きい魚が多かったし、バラシも同じくらいの数あったので、飽きずに釣りができた。何よりあまり人が入らないポイントで、しかも随分移動して釣りをしたので、最初の1時間を除いてずっと一人で釣りができたのがよかった。岩場にオジロワシがとまっているのもかっこよかった。



昼前にあがり、かねてから気になっていた場所に行った。
数年前までアメマス釣りをしている人など見かけなかったが、去年や今年はちらほら見かける。
しかし、今回は平日ということもあり、コマイ釣りの人が2組ほどいるだけだ。最初に入ったところより濁りが少なかったので、期待しつつ竿を振ったが、なかなか釣れずに時間が過ぎた。

場所を変えようかあきらめて、最後の一投と引いてきたジグに50cmほどのアメマスが食いつき、その後、止めようかなという時に魚が跳ねたり、アタリがあったりして二時間ほど粘ってしまった。
途中一時間は連続で魚が出て、小さいフィーバーとなった。シロさんの「時代が来た」という言葉が頭をかすめたが、その時間もバラシたりなんだりで、4本の魚を追加しただけであった。2:30頃、ちょうど合計10本となったので止めた。



しかし、その日は62cmを筆頭に大きいサイズが多かったので、楽しめた。何より、人のいない場所を新規開拓して釣りができたことが満足度を上げた。10本というのは釣っていた時間を考えると少ないけれど、私には十分な釣果である。


夜は、飲み会にいった。キンゾーさん&顔なじみの女性2名というメンバーだ。
前の週にHiroshiさんやshinyaさん、naruseさん、まつさんと飲んだんだけど、その時は釣りの話ばかりだった。対してこの日は、「女性と男性の体のつくりの違いと年齢による体の衰えについて」などという、高尚かつ下ネタオンパレードの飲み会であった。どちらも話している時には楽しいんだけど、下ネタオンパレードの飲みの次の日は後悔するんだよな。「ああ、何熱く話してんだよ。こんな話・・・」ってね。

7月25日(日) 父上様がやってきた

私の父親がやってきた。私は時として、彼のことを「奴」と呼ぶ。
実の父親をヤツ呼ばわりするということに眉をひそめる方もいるかと思うが、それは仕方のないことなのだ。
このサイトの常連さんにはよく知られているのだが、初めての方もいらっしゃると思うので、改めて紹介しようと思う。今回は、彼からくる手紙を披露する。父は1カ月に2,3通手紙をよこす。大体書いてある内容は同じようなことなのだが、2年ほど前から上の娘にも手紙をくれるようになった。
その一部が、コレダ↓





まず、よろしくの下の○はなんだ?強調のつもりなのか?しかし、それは普通上につけるものだろう。さらに、毎回、「バイチャ!」と書いてあるのもどうかと思う。本人はいたってまじめで、子ども向けに子どもがよく知っている言葉で書いてくれているつもりなのだろうが、今の子どもは「バイチャ」とも「んちゃ」とも言わない。則巻 アラレの存在も知らない。
「バイチャってなんだろう。いつも書いてあるけど」と娘は不思議そうだ。

さて、はじめのうちは「東京のじぃちゃんより」などと書いて手紙を送ってきたのだが、北京オリンピック前後からは、よいことを考え付いた!とばかりに、ペンネームで送ってくることようになった。孫にペンネームで送ってくるってどうだ?
それがコレダ!↓







・・・。 


娘は野球に興味がないので、GG佐藤は知らない。
「GGヒロってなんだろう」と、これまた不思議そうだ。

近頃は、絵もいっしょに書いてくるようになった。そのために色鉛筆も購入したそうだ。
それがコレダ↓











なぜか彼岸花。好きな人には悪いが、ちょっと不吉なイメージのある花だ。
赤い花は血の色だと言う人もいる。
父も「お墓のまわりによく咲いている」と書いている。
ご丁寧に「おはか」に赤いアンダーラインまでしてある。
なぜ数ある花から、この花を選んだのかが謎だ。
喜ばせようと思っているのか、怖がらせようと思っているのかわからない。
ヒガンバナで〜す。と、書いているが、で〜すと能天気に伸ばしているところが逆に不気味さを倍増させている。


「ぱぱかままに歌ってもらってね」と書いてある。

って、歌えねえよ!
生まれてもいねえよ!
GGヒロが若い時の歌は、30代の人は知りません。
と、言いつつネットで検索してみたり・・・。じゃがたらお春が気になるなあ。

まあ、孫のために色鉛筆を買って絵手紙を書いてくるというあたりは憎めないが、なぜ小さな女の子にこんなものを書いてくるんだろうと悩んでしまうものもある。
例えばコレダ↓



























はいぃぃ!世界初です!魚の目の絵手紙ぃー!!
さすがです!父さんさすがですぅ!!
じゃがたらお春のように泣きたい気持ちですぅ!!
で、今回のたった4日間だけの滞在でも、彼はいろいろ楽しいネタを私に提供してくれた。
数限りないのだが、2つだけ紹介しよう。

娘が私と自転車で河川敷に行くのに、走ってついて行きたいと言う。オーバー70エイジの彼がサイクリングに走ってついて来たいというのも尋常じゃない感じがするが、走れるかどうかということなら、心配はない。彼は今でも週に2,3回5q走ることを趣味にしているからだ。71歳にして、5kmを17分台で走破する。すごいというより、変態なのだ。
まあ、それはいいとして、問題は彼が革靴しか持ってきていないのに走りたいと言ったことだ。しかたなく妻は父に自分のスニーカーを貸し、父は裸足でそのスニーカーを履いて走りだし、2kmほど行ったところで、靴ずれで両足の踵がずるむけになった。
妻のスニーカーは老人の血液で真っ赤に染まってしまっていた。
なぜ、靴下を履かなかったのかと聞くと、「だいじょぶだいじょぶ。ヒッヒッヒッ」と不気味に笑った。
「あなたは大丈夫かもしれないけど、靴を貸した妻は大丈夫じゃないし、帰り道あなたに自転車を貸して歩いて帰った私にとっても迷惑な話なのだけど、それはわかりますか?」と言おうと思ったけれど、「だいじょぶだいじょぶ。ヒッヒッヒッ」と再び言われて、余計に腹が立つのはわかりきっているので、ぐっと言葉を飲み込んだ。

別の日。滞在中、仕事帰りにわざわざ父に会いに家に寄ってくれた妻の母に突然「腕相撲しませんか?」と言い出した。
なんか、セクハラっぽいなあ。嫌だなあと思ったけれど、お母さんが困惑した表情を浮かべながらも、愛想良く対応しているので、そのまま口出しせずに見ていた。
すると彼はすぐには勝たず、ちょっと余裕を見せてから、おもむろに腕を倒して勝利した。
そして、誇らしそうに「いやあ、太そうなのに」とお母さんに勝負の感想を伝えた。
どうやら彼は、「俺は70歳にもなっているけど、まだまだ衰えていないでしょ?すごいでしょ?」と彼女に自慢をしたいようなのだ。
ここで彼は重大な間違いをしたのだが、彼自身は当然気づいていない。
私の全身からは嫌な汗が吹き出し、母さんは「聞き間違いかしら」という顔をしている。

















「いやあ、太そうなのに」ですと!?
それは、「いやあ、強そうなのに」だろう!
それだって、十分に失礼なんだぞ。
確かに、妻のお母さんは強そうだし、腕も太いよ。けどね・・・
以下、外遊帳2007年冬1月5日の記事と書きたいことは同じなので割愛する。

よくこんな調子で色々な人々と関係を保ってこれたなあと彼の知り合いたちに敬意を表す。
しかし、18年間もひとつ屋根の下で一緒に過ごした私はもっとえらい。早く帰らないかな。

7月5日(日) 十勝の釣り人が集まった

AM2時キンゾーさんが家に迎えに来る。
AM3時過ぎ、最初の釣り場到着。薄暗い中、海を見る。濁りヒドク諦める。
今回は、サーフをさまよって誰もいない場所ででかいアメマスを釣る予定だったので、残念だ。
その後、あちこちのサーフ、漁港をまわり、AM8:00十勝のとある漁港に着く。
その場所でPM18:00ごろまで釣りをしたが、アメマス3本という釣果であった。
運転していただいたキンゾーさんによるとこの日のドライブは350kmだったそうだ。

朝8:00から釣りをしたその漁港には、シロさんとシロさんの友達、Ryuさん、kameさん、夕方からはまつさんと、十勝を代表するアングラーが集まった。十勝の何を代表しているかはアエて書かないけれど、どの人も釣果は今ひとつ。全体を見ても殆ど釣れていなかった。
ビールを呑みつつダラダラとした港の釣りは、それはそれという感じで楽しかったが、次回こそは、砂浜の歩き釣りをしたいと思う。
ところで、今日二つ目か三つ目に寄った場所で、ウエーダーを忘れたことに気づいた。
最初のポイントの海況が良かったら、砂浜でサンダルフィッシングする羽目になっていただろうな。


Kameさん。群れが来るまで待つ。一匹くらいどこかであがっても動じない。


手前で寝ているのはシロさんのお友達。釣れていないのだ。


キンゾーさんも寝る。


Ryuさnが寝るのはいつものこと。


釣れているようだが、根掛かりだ。


これは、本物。午後濁りが取れると少しだけ釣れ始めた。


さすがシロさん、この漁港のヌシだけある。


私にもいいコンディションの魚が釣れた。60cm。


魚が小さく見えるのは、Kameさんの身長が2m近くあるせいだ。


シロさんが、キンジグでも釣り上げた!


シロさんのお友達が釣ったいいサイズのアメマス。やさしくリリースしていた。


夕暮れまで釣りをしたが、結局大きな群れはやってこなかった。